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フラヌール地帯

あるがままに、わがままに。感じたことがコトバになる場所。

今週の1曲 (2)

雨の日に聴きたくなるナンバー。

 

アコースティックなイントロ。湿り気を帯びた、季節の割にひんやりとした空気が鼻をふわりと通り抜けていくような、ノスタルジックでメランコリックなテイストが、5月特有のアンニュイなムードに不思議と合う。

なるほど五月病ってこんな雰囲気だったかもしれない。

後半にかけての盛り上がり部分からは、落ち着きのない人間界の様相を僕は想起してしまう。よく分からないけど、とにかく慌ただしくてただ忙しいばかりの、そんな毎日。自然界からすれば過ごしやすい季節のはずなのに。

 

あたかも往来の激しい乗り換え駅か交差点で、ひとり、誰かを探しているかのようで。

 

この曲はアルバムの1曲目になっている。この曲が終わるころには、僕は何者かの姿を見てしまう。

これから始まるであろう34分の物語(各曲は短い)のために、日常と非日常の交差点に佇んで、信号の色が変わるのをじっと待っている、何者かの姿を。

ジャケットに描かれた少女からは、日常の厚いベールの下に覆い隠されてしまった、大人の中の子供心の、控えめでピュアな自己主張が静かに聴こえてくる。

 

 

私的で詩的で淡く素敵なイマジネーションを呼び起こしてくれる、小さな季節の魔法。

 

 


Gregory and the Hawk Oats We Sow

 

 

Moenie & Kitchi

Moenie & Kitchi